315 樹齢教の旅(14)安蔵寺山のナラ太郎

azouzi.jpg (12513 バイト) 島根県日原町にある安蔵寺山(あぞうじ山、1263m)は島根県の最高峰です。日本海に近く冬は深い雪が積もります。尾根から匹見側の斜面にはそれは素晴らしいブナ林が拡がっています。

安蔵寺山は島根県日原町にあります。山口からは津和野を経て、それから15分で日原町へ。高津川沿いに上がって、上横道まで20分弱で登山口の上横道に到着します。楽が一番の人は、上横道から、六日市と匹見を結ぶ林道があって、林道途中のトンネル手前に車を停めます。そこから徒歩10分で尾根へ出て、山頂へはあと30分です。「ナラ太郎」はこの徒歩10分の尾根にたっています。

この地図は森羅万象には地図がないので不便と「山口湯遊図鑑」の徳光さんが作ってくれました。感謝感激です。


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「ナラ太郎」はミズナラの巨木です。ミズナラはドングリの1種で、冷涼な気候を好み、東北地方や北海道では平地にありますが、西日本ではブナ帯の樹木となっています。

ミズナラは木目が美しく、家具材として世界的にも珍重されています。スウェーデン家具などヨーロッパの家具は大変高価ですが、日本のミズナラを輸入して、家具に加工して日本に輸出するケースもあるようです。ついでに、ウイスキーの樽もミズナラのようなナラ材で作られています。ミズナラの巨木が数多くある北海道の知床半島では、それを木材として伐採するか否かが、大問題になった事もありました。私は自然を大切に派ですが、切り尽くすことなく、また、次世代の樹齢を育てることを前提に朽ち果てる前に役立てるべきだと考えています。切ることは悪いこと、育てる事は良いこと式の、単純思考の勧善懲悪では自然は絶対守れません。

水に恵まれた安蔵寺山には美しいブナ林が拡がっています。ブナ林があるから豊かな水があると言うべきかもしれません。ふつうブナ林はブナの純林ではなく、ミズナラやカエデなどとの混交林です。安蔵寺山にもブナの大木に混じって、たくさんのミズナラや天然杉の大木が見られます。

ナラ太郎は胸高直径1.4m、樹高20m。樹齢は600年?とされています。中国地方では稀にみる大きなミズナラです。これくらいの樹齢になると幹に空洞があったり枝が枯れ落ちて奇怪な姿になりがちですが、ナラ太郎は実に健やかで伸びやかで、毎年秋にはドングリの実をつけています。
登山道のすぐ脇にあって、みんな一休みしてナラ太郎を眺めていきます。みんなに大切にされ、元気な名前をつけてもらって。幸せなナラ太郎です。