852 モヂズリの謎

花がラセン状に捻れながら付いているので「ネジバナ」。しかし、別名の「モヂズリ」の方は私にとっては謎でした

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「もぢずり」と言えば、小倉百人首に、源融(みなもとのとおる)の有名な歌があります(本を見ていたら、「こんな有名な歌も覚えてないの!」と怒られました・・・というほど有名)。

    『陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆえに 乱れそめしに 我ならなくに』

しのぶ(信夫の里):現在の福島市あたりの古名。信夫摺り=もぢ摺り染め技法で作られた布(乱れ模様?捻れ模様?)の産地として有名だった。

しのぶ:忍草(ノキシノブ)。忍と信夫は掛詞。信夫のもぢ摺染めでは、忍草が染料として用いられた。

陸奥の信夫の里の、もぢ摺技法で染めた布の乱れ模様のように、私の心は乱れています。耐え忍ぼうと思っても・・・・みんなあなたのせいです (-_-)゜zzz・・・

「カサブランカ」や「旅情」に完全に勝っています。昔の日本男子は、殺し文句、騙しの技が相当です。

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松島や象潟など、古い和歌に詠われた場所(歌枕)を探訪する旅が、松尾芭蕉の『奥の細道』です。芭蕉は信夫の里にも、はりきって寄っています。しかし、みんな昔の話で、もぢ摺染で使われた『もぢ摺り石』も無くなっていました。しかし、ガッカリしながらも

  早苗とる 手もとやむかし しのぶ摺

あの有名な石も無くなっていた。田植えをする乙女の手つき。あんな風にして しのぶ摺りをしていたのか。と、偲ぶしかないか・・・・ 残念(-_-)゜zzz・・・


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というわけで、大体謎が解けました。
−もぢ摺り染色法−
表面が適当に凸凹した石(もぢ摺り石)の上に、布と染料となる植物を載せ、石かなんかで叩く。と、汁が出て布に染みこむ。石の凸凹が、染まり方に強弱をつけ、模様になる(拓本のような技!)こんな染めをすると乱れ模様となります。
そして、ネジバナの乱れた?花の付き方が、布の模様を思わせるので、モヂズリ。

相当凝った名前の完成です。

あとは福島市で、信夫の布を見れば確かめられます。
しかし、福島は新幹線で通っただけで、近々行く予定も無しで困っています。
福島観光に行かれる予定の方がおられましたら・・・お土産歓迎、宅急便にて森羅万象まで。お待ちしています

 


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ネジバナは日当たりがよい、草丈が低い、草むらで見かけますが、町の新しい芝生の上でもよく生えています。しかし、5,6年は咲くと、いつの間にか消えています。そして、また別の場所で発見。同じ場所では、長く繁殖できない(いや地?)、放浪する植物のような気がします。

この写真の2本のネジバナ。左が左巻き、右が右巻きです。偶然の技ですが、やはりこれも撮りの技です。

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