1726 ちょっとカンボジアの旅(15) グランド ホテル ドゥ アンコ−ル
「7時か8時頃、大棕櫚地帯のあの川の傍らにある、シャムの集落シュム・リアップの中に帰った。日はとっぷりと暮れていた。半裸隊で樹木の下を行き交う土人達は、火の点いた炬火を振り振り足元を照らしている。インドのパルマラの海岸でもこの通りにやっていた。彼らは急いで我々を迎え、川のほとりの旅人宿に案内したが、竹馬のような感じがするほど、支柱の上高く作りつけられた小屋である」 ・・・・・・・・・・ピエ−ル・ロティ著 『アンコ−ル詣で』 1901年11月30日の日記より 当時のアンコ−ルは巨大な木々に覆われて薄暗い密林で、観光というよりは探検だったようです。フランス海軍士官にして作家のロティがここにきて28年後の1929に グランド ホテル ドゥ アンコ−ル Grand Hotel D'Angkor が完成しました。しかし、内戦時代にホテルは荒廃。 内戦が終わった90年代に 「カイロより東に これに優るホテルは無い」 と言われたシンガ−ポ−ルのラッフルズ ホテルが このホテルを買い取って修復、Grand Hotel D'Angkorは復活しました。 現在シェムリアップには 近代的ない巨大ホテルがいくつもあり、そういう点では大したことないホテルですが、物語語がありそうな古いホテルに憧れています。日本を発つ前にテレビの番組 「アジアのクラシック ホテル」 でも紹介されていました。ので、暇を作って、見学してみました。 |
この道を真っ直ぐ行くとアンコ−ルワットです。泊まっていたホテルは右手の四階建て、一泊18ドル。この道を手前に5分歩いて、Grand Hotel D'Angkor に到着。 毎日このホテルの横手を通っていました。
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正面に回ると あれっ 意外と小さくて 外観も地味
入り口から南を見ると 目の前には ずっと前から気になっていた公園が(今回やっと探索しました 近日紹介予定)。赤い屋根が王宮(=王様の別荘)で その前を国道6号線が走っています。地理的にはそこらがシェムリアップのヘソ。マ−ケットやレストランが立ち並ぶ、観光客で賑わう繁華街は 国道6号線の向こうです。 では中に入ってみましょう。 |
華やかさは無いけど落ち着いたロビ−。 名門のクラシックホテルが良いとこは、従業員のプロフェッショナルかつ感じがいい接客態度です。 ホテルは設備より人ですね 「いらしゃいませ お泊まりですか?」 「見学に来ただけ ついでにコ−ヒでもしようかと・・・」 「ありがとうございます 喫茶室にご案内致しましょう」 |
バ−もあり、 片隅はピアノもあり。イスの座り心地も良く。
アンコ−ル・トムの南大門。昔はこんな感じで観光したか〜
窓から素敵なプ−ルが見えました 「こちらの庭はお泊まりのお客様しか入れません」 残念〜
ダイニングもご覧になります?
ええ雰囲気やね〜 ここでゆったりと食事するとええなぁ お泊まりは無理でも 一回くらい晩ご飯食べておけば良かった とあとで、気がつく間抜けなわたしです。が、雰囲気が良すぎて一時間も頑張れんかもしれんなぁ 早食いです。 |
これだな! 見たかったのはこの 木製のエレベ−タ−です。 フランスやね〜 (右:資料映像 オ−ドリヘップバ−ンとケ−リ−グラントの 『シャレ−ド』 於 パリ) |
「日本から?」 「そう 日本のテレビでこのエレベ−タ見たよ」 「へぇ 〜 日本のテレビで写ったんですか。嬉しいです。次回はぜひお泊まり下さい お待ちしております」 以上、Grand Hotel D'Angkor の紹介を終わります。落ち着いた暖かいホテルでありました。 |