CITESって? RDBって?

野生動物の話をするときには、残念ながら「絶滅」という言葉を避けて通れません。そこでよくでてくるのがワシントン条約とも呼ばれるCITES(サイテス)、そしてRDBです。このサイト内でもチョコチョコでてきます。で、ざくっと言ってしまいますと、この二つは似て非なるものです。(ほかにも色々と自然保護のための指標、条約がありますが、まずは一般的なところということでこの二つを選んでみました。)

CITESとは、日本語での正式名称を「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」といい、多くの国々では英語名の"Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora"の頭文字を取ってCITES(サイテス)と呼ばれています。日本では1973年3月、米国のワシントンで採択されたことからワシントン条約と呼ばれることが一般的です。条約が発効したのは1975年で、日本は60番目の締約団として1980年に加盟、現在の加盟国数は120ケ国を超えています。

2年半おきに締約国会議(通常会議)が開催されることになっており、最近では2002年11月チリサンティアゴで会議が開かれました。その会議で下述の分類が適切かどうか話し合われるわけです。

付属書 I(CITES I) は野生個体やその加工品の商業取り引きが禁止される種。 学術用などは輸出入国双方の許可を取れば可能。ただし人工繁殖個体は別。

付属書 II(CITES II) は野生個体やその加工品が商業目的であっても輸出国の輸出許可書をあれば輸入可能とされる種。

付属書 III(CITES III)は対象種が一部の原産国で自国内で保護対象のため、 輸入に際し、保護を行う原産国は輸出許可証が、 それ以外の原産国からは現地証明が必要な種。

会議では野生生物のランク付けだけではなく、実に色々なことが検討されているようです。そのなかでも今年(2002年)の会議で話題に上がったのが「日本海」の名称問題…名前なんて本質には何も関係ないんですけれどねぇ…"(^_^;)"タマに(?)オイオイ!と言いたくなることもあるのですが、まあ、そういうランクが世界的に定められていて、「流通に」制約が加えられているということです。

一方、RDBとは地球規模としては国際自然保護連合(IUCN=International Union for Conservation of Nature and Natural Resources)が発行する「危機動物のレッドリスト(Red List of Threatened Animals)」のことです。表紙が赤いことからレッドデータブック(RDB)と通称されています。それに習って日本では環境庁の定めるRDBがあります。

最近IUCN分類が変わりまして、それに伴って国内分類も変わっています。

絶滅(EX)…過去50年間確認されていない、すでに絶滅したと考えられる種
野生絶滅(EW)…飼育・栽培下でのみ存続している種
絶滅危惧IA類(CR)…ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種
絶滅危惧IB類(EN)…IA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種
絶滅危惧II類(VU)…絶滅の危険が増大している種
準絶滅危惧(NT)…現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種
情報不足(DD)…評価するだけの情報が不足している種

付属資料
絶滅のおそれのある地域個体群(Lp)…地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いもの

になっています。

従来はExtinct (Ex・絶滅種=現EX)、Endangerd (E・絶滅危惧種=現CR+EN)、Vulnerable (V・危急種=現VU)、Rare (R・希少種=現NT)、Indeterminate (I・不確かなもの=現DD)、Insufficiently Known (K・データ不足=現DD)、Local population(Lp・保護に留意すべき地域個体群=現Lp)等のランクに分けられていましたので、資料によっては従来の表記が記されているかもしれません。

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